消費者契約法最新判例
 
                大阪弁護士会所属
弁護士 五 右 衛 門

 

 たった、十数条の消費者契約法が、民法理論の根底を揺り動かしている。
 消費者契約法関連判決の注視すべきものを掲載していこう!!
 
 
「敷引き」は無効・神戸地裁が逆転判決15/7
 関西地方などでマンション明け渡しの際、損傷の有無にかかわらず敷金(保証金)の一部を差し引く「敷引き」特約は無効として、神戸市中央区の男性(29)が東京都港区の不動産業者に約25万円の返還を求めた控訴審判決で、神戸地裁は20日までに、返還請求を棄却した神戸簡裁判決を取り消し、業者に全額返還を命じた。
 村岡泰行裁判長は「賃借人の利益を一方的に害し、消費者契約法により無効」と判断した。
 大阪の弁護士らでつくる「敷金問題研究会」によると、控訴審で敷引きが無効と認められたのは初めて。同研究会の増田尚弁護士は「敷引きに法的根拠はなく、制度そのものに疑問を投げ掛ける判決。関西の慣例というだけではもう通用しない。制度を見直す時期だ」と話している。
(共同通信) - 7月20日12時48分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050720-00000082-kyodo-soci